第90回ICA国際協同組合デー及び

06 Jul 2012

 

第90回ICA国際協同組合デー及び

第18回国連国際協同組合デーに向けたICAメッセージ

2012年7月7日

 

国連の国際協同組合年である2012年の国際協同組合デーは、格別に意義深い日です。この特別な機会をふまえ、国際協同組合デーのテーマも、国際協同組合年のテーマである「協同組合がよりよい社会を築きます」とします。

国際協同組合年は、多くの人々に協同組合のストーリーを話すチャンスです。それは、不況の中で資源を有効活用し、市場へアクセスし、価格交渉のバランスを取り戻すために人々が結集した、という過去のサクセスストーリーにとどまりません。協同組合ビジネスモデルの回復力や安定性もまた、今日私達が伝えるメッセージです。

協同組合は、21世紀の経済発展のために重要な役割を担っています。近年、より多様化したグローバル経済が早急に求められていることが明らかになっています。

協同組合は、その多様化に大きく資するだけの規模を有しています。ICAが作成した「グローバル300」レポートによれば、世界最大の協同組合300組織の合計年間事業高は1.6兆ドルにのぼり、これは多くの大国のGDPに匹敵しています。また協同組合は、世界で1億を超える仕事を提供しています。ブラジル・ロシア・インド・アフリカでは、株主が人口の4%未満なのに対して、協同組合の組合員-所有者は人口の約15%となっています。ケニアでは協同組合がGDPの45%に貢献し、ニュージーランドでは22%に貢献しています。アメリカ合衆国では3万の協同組合が200万人を雇用し、その最大組織はフォーチュン誌の「最も働きやすい職場ベスト100」に度々ランクインしています。

協同組合は価値に基づく事業です。協同組合は主だったビジネスモデルの中で、参加型ガバナンスのレベルが最も高い組織です。この組合員の関与により、協同組合はコミュニティーの価値を反映します。協同組合は誕生当初から、どのように製品が生産され、どのようにサービスが届けられるのかについて関心を持ってきました。持続性に深く関与することは、世界100カ国のICA会員組織が協同組合を定義するのに合意した7原則の1つであります。

これらの原則、つまり公正・参加・持続性が一体となることで、協同組合がディーセント・ワーク(働きがいのある人間らしい仕事)を実現する活気にあふれた成功例となれるのです。農業・漁業・林業・協同組合銀行・信用組合・住宅・医療・共済・保険、そして特に労働者協同組合など、協同組合はあらゆる部門でディーセント・ワークを創造し、消費者のより大きな信頼を獲得し、他形態の事業よりも長く持続しています。協同組合はよりよい社会を築いているのです。

ICAは1895年に、協同組合モデルを前進させるために設立されました。政府組織やNGOと協力して協同組合の発展促進に努め、各国には協同組合を繁栄させるためのユニークかつ特別なニーズを認識する法的枠組を推奨し、会員組織には協同組合間協同を奨励しています。

ICAはこの特別な年における国際協同組合デーにあたり、世界の協同組合の皆様に対し、それぞれの協同組合のストーリーを話されるよう呼びかけます。

これらのストーリーは、www.stories.coopでご覧いただけます

国際協同組合デーを記念してICAでは、どのようにして「協同組合がよりよい社会を築くか」を示すために、グローバル・ニュース・ハブと協力して電子書籍シリーズを始めました。この電子書籍は、2012年10月にマンチェスターで開かれ国際協同組合年の世界的イベントの頂点となる「Co-operatives United」のバーチャルイベントに先駆けてリリースされる予定です。バーチャルイベントの詳細情報またはマンチェスターへの参加のお申込は、www.manchester2012.coopをご覧ください

<JJC訳>

 

 

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